ウーパールーパー

メキシコサラマンダー，アホロートル，ウーパールーパーの基本情報

◼︎Axolotl：世界ではこの呼び名が一般的
◼︎和名：メキシコサラマンダー
◼︎日本内限定の愛称：ウーパールーパー
（このページ内ではウーパールーパーと呼びます）

分類：トラフサンショウウオ属
体長：20㎝〜30㎝
推奨水槽サイズ：45㎝〜
寿命：だいたい3年〜7年（飼育下）
餌：肉食寄りの雑食（人工飼料、小魚、小さな虫）
相場：500円〜3000円（体の色や模様による）
特徴：
幼体成熟（おたまじゃくしで一生を過ごす）
夜行性（強い光は苦手）
鈍臭くて愛らしい動き（慣れると近寄ってくるよ）
驚異的な再生能力（手足が取れてもまた生えてくる）

ウーパールーパーの飼い方

【水質】
弱酸性から弱アルカリ性（原産地は弱アルカリ性）
【水温】
適温 10度〜20度
許容範囲 5度〜25度
メキシコサラマンダーというので暑い国の生物をイメージしますが、高地の涼しい湖の生物です。

【給餌 一歳以下の生体】

【給餌 一歳以上の生体】
沈下性のキャット（ナマズの餌）を3日〜7日に一回、目安として頭の大きさの3分の1程与えれば、まず大丈夫です。可愛いからもっと餌をあげたい！そんな気持ちをぐっと抑えて下さい。ウーパールーパーは内臓や消化器官が弱く、食べ過ぎが原因で体調不良を起こしたり、それが起因で死んでしまう事が多いです。1ヶ月ほど何も食べなくても、何とかなるいきものだそうです。夏や水温を高く保っている場合は、代謝が促進され活性も上るので餌の間隔を短く、冬や水温が10度を下回るような時は逆に間隔は長く空けてください。またお腹の張り、排便の様子も見ながら給餌量を調整してみてください。大豆のような形の灰色のうんちが型崩れせずに出ていれば調子は良いと思います。

【水槽】
最大で30㎝程になるウーパールーパーですが大体20㎝〜25㎝です。産まれてから1年で15㎝から20㎝まで急成長するので、今は小さいからと油断してると水槽を買い換える羽目になると思います。「ウーパールーパーを飼う！」と決めた時点で最低でも45㎝規格水槽か出来れば60㎝水槽を準備する事をお勧めします。ただ問題は他の魚との混泳が出来ない事と、多頭飼育もあまり勧められない事。よほどウーパールーパーへの愛が強くなければ、60㎝水槽をウーパールーパー1匹の為に使うという荒技に耐えられないでしょう。あなたはその覚悟がありますか！？

【底床】
ベアタンク（水槽に砂や砂利を敷かない）が良いという意見と、細かい砂利なら敷いても良いという意見があります。ウーパールーパーは大きな石や砂利を飲み込んで吐き出せずに死んでしまう事故が少なくありません。ベアタンク管理なら事故を予防する事が出来ますし、メンテナンスも楽なメリットがあります。しかしウーパールーパーが砂利や砂を飲み込むのは消化補助等の理由があるとする意見もあり、実際に一部の鳥や亀は石を飲み消化補助に使っていますが、ウーパールーパーもそうなのかについては論拠のない意見ですので、参考程度に聞き流して下さい。それを別にしても田砂やボトムサンド等の角のない細かい砂は誤飲による事故は殆ど起きませんので、お好みで使用してください。粒が1㎝以上あるような砂利は事故の可能性はあると考えて、底材の選択をしてみて下さい。

ウーパールーパーの混泳

基本単独飼育が良いと思います。
小型魚や小エビは食べてしまいます。
（生餌としてなら良いと思います）

【注意】金魚や中型魚はウーパールーパーの外鰓（赤いヒラヒラ）を餌だと思って叩くので混泳はやめた方が良いです。プレコやコリドラスに至ってはウーパールーパーの体を舐め取るので底物との相性も残念ながら、とても悪いですね。

【多頭飼育】
狭い水槽ではお勧め出来ません。
噛みつき合う事故がおきます。
産まれてからしばらくは頻繁に共喰いをします。
成体のウーパールーパーは共喰いはしませんが、飢餓状態にあれば、いきなり視界に入ってきたものに対して、反射的に喰いつきます。目がよく見えていないとも言われています。どうしても多頭飼育をしたいときは、最低でも60㎝水槽以上でないと、体感的には事故が起きますね。隠れ家を沢山作り、ゴチャゴチャしたレイアウトは避けて下さい。水深よりも地面の広さがある、らんちゅう水槽やワイド水槽をお勧めします。餌やりの頻度を増やし、一度の量を少なくする事で飢餓感をフラットな状態に保つなど出来る限りの対策をしてみてください。

ウーパールーパーの繁殖

ウーパールーパーの総評

驚異的な再生能力は昨今なにかと話題の再生医療でも研究されるほど素晴らしい能力ですが、ヌルヌルした柔らかい皮膚は水質悪化やストレスで免疫力が低下すると、細菌の温床になりやすく、実は細菌感染や皮膚のトラブルに弱い生き物です。たまにホームセンターなどで「丈夫なので世話も簡単」と説明されているのを見ますが、どの生き物にも言えますが、「丈夫だから飼育環境が適当でいい」わけではないと思います。ぜひウーパールーパーを可愛がって、しっかり世話をしてあげてください。きっとウーパールーパーはお返しに、あなたに素敵な癒しの時間を与えてくれることでしょう。